シンガポール ドラムクリニック本番
ホール名: Ngee Ann Auditorium, Asian Civilization Museum(アジア文明博物館、義安豊堂)
動員: 150名
共演ドラマー: Er Chow Kiat : http://www.eck.sg/
ホール名: Ngee Ann Auditorium, Asian Civilization Museum(アジア文明博物館、義安豊堂)
動員: 150名
共演ドラマー: Er Chow Kiat : http://www.eck.sg/
午前中はフリータイムという事で、朝10時にかねてから気になっていた「リトル・インディア」に出向いた。このインド人街は、想像よりもかなり広く、1つの街と言える感じだ。あのL.Aの「リトル・トウキョウ」よりもはるかに広い!イスラムのモスクやヒンズーの寺院などもあって、本当のインドに来た錯覚にさえ陥る。特にヒンズーの寺院ではいろんな神様が奉ってあって、ありがたすぎる!手数の神と言えば「千手観音」!それはもう美しすぎる。しかし驚いたのは人を食う神様。これは大迫力で鳥肌ものだ!すっかり影響された僕は、おみやげもの屋さんでサラスワティー(弁財天)を購入。これは芸能の神様!井の頭公園と同じルーツの神様。歩くうちにインド楽器の専門店を発見。展示されていたのはタブラ・バヤ、シタール、タンプーラー、シャンハナーイーなどなど。そしてインドのタンンバリンと言えば「カンジーラー」ジングルが1つでトカゲ皮。さて、本業のドラムに戻らなければ。シンガプーラ・プラザに移動して「ビート・スポット」を視察。ビート・スポットとはアジアで展開中のヤマハ特約店。そしてLM関連をまとめた楽器店を指す。ジルジャン・シンバル、ヤマハドラム、さらにDTXはDTXTREME3、DTXPRESS IV、DTXPLORERまで展示されていた。店頭には巨大な僕のポスターが!ポスターの人が来た!ということで隣の教室の受付までザワザワとなり、店長さんが登場。スタッフと集合写真を撮影することに。年末セールのチラシは、今日僕がプレイするステージ・カスタムのバーゲンセールが目玉になっていた。
昼食後にホールに入る。会場は「Ngee Ann Auditorium」2007年に出演したのと同じ会場。博物館の隣に位置する、とてもキレイなシアタースタイルのホールだ。ステージには今回使用するステージカスタムのフルセットとDTXPRESS IVが仮組みされている。いつも、ここから自分の高さ、角度の微調整とチューニングが入る流れだ。新品のドラムをチューニングして自分の音に仕上げて行くのは快感!7時のオープンとともにいろんなお客さんが入場。この国ではマレー系、中華系、インド系の人が暮らすが、今回は欧米人が20%を占めていたのも新しいデータだ。さて、いよいよクリニックの本番がスタート。センターのいいポジションを陣取るのは、なんと今アジアで増加中のキッズ・ドラマーたち!彼らはプロを目指して、真面目にドラム・スクールに通う金の卵だ。最初のデモ演奏は、僕のクリニックの定番である「assure」の楽曲からのスタート。そして「口琴」「ビート・ボックス」「ディジュリドゥ」の倍音口撃からロング・ドラムソロに!もう口琴がビヨヨ〜ン!と鳴っただけで場内は大爆笑!
キッズたちも大喜びで、「掴み」はオッケー!そしてクリニックでの大事な儀式である「商品説明」では楽器についての知識を深めてもらうべく細かく説明。ヤマハのバーチ・ドラムの歴史に始まり、今回使用しているステージ・カスタムがバーチ製であることを紹介。そして技術的なクリニックに入る。今回お勧めのエクササイズは、いつもながらのKOZOシステム・エクササイズだが、さらに合理的に昇華されたメニューだ。1ノートから2ノーツ、3ノーツ、4ノーツの音符を順番にシフトして行く。それをバス・ドラム、ハイハットスネア・ドラムでも行うという新ネタ。さらにオッド・タイムの10種類のアプローチなどなど。回数を重ねているので内容もエスカレートして高度になっているのだ。質疑応答のコーナーでは、もっぱらキッズ・ドラマーからの質問が相次ぐ。まずのっけから、ブチかまされたのは「KOZOさんはどのテンポまで手が動きますか!やってみて下さい」!
なんじゃ、この質問は。その昔、ドラマーズ・キャンプでテリリン・キャリントンが生徒から同じ質問を受けて「あなたにオーディションされる筋合いはありません」と答えていたのを思い出すが、今回の子供の挑戦は受けなければならない。とりあえずBPM200オーバーでシングル、ダブル、パラディドルのコンビネーションを披露。その後、ツーバスの高速連打のリクエストが来たのは言うまでもない。キッズにグルーヴの重要性を説くには、まずスピードから。アジアのクリニックも年々キビしくなってますなぁ。
終演後のサイン会は長蛇の列。ここでの人種や年齢層の幅広さにもビックリ!